家成:
最後にすみません。オルタナティブカフェというものを、今、月に1回、僕と大東と大阪大学コミュニケーションデザインセンターの久保田さんとNPO法人REMOの甲斐さんと4人でやっているのですが、これはひたすら縫うということをやっています。夜集まってきて、おっちゃんとかおばちゃんとかと2時間くらい、ただ裁縫するという・・・
芦澤:
内職かぁ。(笑)
家成:
内職です。(笑)ちょっと破れたら捨てる、という生活に慣れてしまっているので、自分たちで繕ってもう一度着るとか、自分たちでつくり出す経験みたいなものをやろうということで、縫うというイベントを月に1回くらい、やっています。これが結構好評で、4回くらい今までにやったのですが、色んなおばちゃんとかが来て、縫いながら色んな話をするんです。それが非常に面白くて、今後も続けていきたいなぁと思います。ちなみに僕は、靴入れみたいな袋を2つ、つくってしまいました。(笑)
芦澤:
それは機能的じゃないものをつくる人もいるのですか?
家成:
いるんですよ。刺繍で帽子にちょこっと柄を入れたりとか、皆自由に、人形つくっているおじいさんとかもいました。すこし怨念がこもってそうで怖かったんですけど。(笑)
あとこれは、僕たちが事務所をやっているコーポ北加賀屋というのがあるのですが、今、都市では1:1のモックアップもつくれないし、でっかい建築模型もつくれないんですよね、床面積が高すぎて。それでどんどん周辺に追いやられる訳ですけど。それで、元家具工場の事務所を、4つの事務所でシェアして使っている訳です。いくつか事務所が入りながら、結構大きな共有スペースが2つありまして、そこでイベントもやりながら、バーもやっています。バーたちあなというものを今年に入って、僕がバーテンになってやりました。バーって面白いんですよね。僕はもともとバーで働いている経験があるのですが、すごい会社の社長と、ただの阪神ファンが仲良くお酒を飲む場所ってそんなにないですよね。そういうコミュニケーションの場として、バーはすごくうまく機能するので、脱法バーをここでやっている訳です。(笑)
あと、これは扉プロジェクト設立総会ということで、中山英之さんがコンペで・・・
平沼:
扉って、あの六花亭のやつ?
家成:
そうです。それの発起会をコーポ北加賀屋でやりたいと言っていただいて、中山英之さんと、扉プロジェクトのメンバー、山崎さん、川勝さん、岡田さんと、それからコンペの審査員の五十嵐淳さんにも来ていただいて、扉プロジェクトの設立総会が開かれたり。
こないだは、山崎亮さんが仕掛けておられたリノベーションシンポジウムというのも行われました。
それから、ニューヨークのミニマルミュージックの重鎮、フィル・ニブロックが来てくれまして、フィルがその場で、北加賀屋周辺で映像作品を撮影して、ライブインスタレーションみたいなことをしてくれたりとか、こないだはカオスラウンジをやっていたりとか、今後も色々イベントをやっていけるといいな、という感じです。
芦澤:
話を聞いていてすごく面白くて、本当はもう少し絡みたかったんだけど。
静体と動体とか、その辺の話もすごく面白く、例えば都市のインフラを静体として肯定していかないといけない訳だけど、インフラはどこかでつくりかえていくものだから、それをつくりかえていくときのシステムを、どうやっていったらいいのかな、ということはよく考えています。ある種、二分化できずに全て動いているものですよね。
家成:
静体か動体かということではなくて、静体と動体のあいだに新しい地平が開けているのではないのかと思うんですけどね。
司会:
では、そろそろ意見もまとまったところですが、本日あまりお話をお聞きできなかったので、最後に赤代さん、まとめのお話をお願いします。
赤代:
今日は僕はちょっとあまりしゃべれていないんですが、大東と家成が今日はずっと話をしていまして、それを僕も今日は客観的に聞きながらも同じメンバーにいるということで、そういう目線もあってもいいのかな、と自分をなだめているところです。(笑)
司会:
ありがとうございました。では、次回のゲストの発表を、芦澤さんお願いします。
芦澤:
はい。次回は、ランドスケープアーキテクトの山崎亮さんをお呼びして、色々と話をしようと思っています。ドットの皆さんも建築の幅が非常に広くて面白かったんだけど、山崎さんもランドスケープデザイナーと言いながら、建築的なことをやったり、イベントをやったり、すごく面白い人なので、次回も是非来てください。
では、今日は皆さん、ありがとうございました。ドットの皆さん、ありがとうございました。



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