平沼:北川原さんも、芸大行かれて20年近く。

北川原:僕が49歳か50歳の時からで、定年が67なので…、最後までクビにならないと17年くらいなんだけど。

平沼:ふふふふふ(笑)。なるほど。

北川原:あと3年くらいかな。3、4年。

平沼:北川原研ってどんな特徴がありますか。

芦澤:ビシバシスパルタ教育してる感じではないですよね(笑)。

北川原:いやーそれは全然。高松伸とは違うからね(笑)。

平沼:あははははは(笑)。

北川原:いや、高松さんすごいんですよ。部屋に閉じ込めちゃってね。

芦澤:ははははは(笑)。

北川原:僕はそれとは逆。

平沼:もう自由な感じで。

北川原:もう、全く自由。なんていうのかな、ちょっとゆるすぎるかなと。

芦澤:芸大生には、それぐらいの方が良さそうですね。

北川原:どうかね。うーん、よくわかんないけど。ふふふふふふ(笑)。

平沼:はははははは(笑)。そうですか(笑)。
北川原さんご自身の個性って、どのようなところにあると思われますか。

北川原:これはね、わかんないね。歳とれば大体自分のことはわかってくるだろうって言われるようだけど、よくわかんないよね。いろんな人が見ていて、あいつはこうじゃないかっていうのがきっと当たってるんじゃないかと思うんですけど。

平沼:うーん。なるほど。

芦澤:アートの影響があるというお話もいただいきましたけれども、アーティスティックに見える面がある一方で、木の伝統建築からの継承的なプロジェクトも今日お見せいただいたわけですけれども、その辺がどう繋がっているのかなとか、木への関心は最近生まれたものなのか、そのあたりをちょっとお聞きかせいただければと。

北川原:僕のやってることがてんでバラバラで、あいつはどうなってんだ、頭ん中がぐちゃぐちゃなんじゃないかと(笑)。

芦澤:いえいえいえいえ(笑)。

北川原:まあ、かなり当たってると思うんですが。さっきも言ったように、やっぱり建築家っていうのは自分を出してくっていうよりは、何か問題があったらそれがいい方向に行くように考える習性があると思うので、だからプロジェクトによってみんな違うんです。コンセプトや、アプローチも。
それで、木造をやってるとまるで違うように感じられちゃうんだけど、でも、元のところは一緒だと僕は思ってるんですけどね。

平沼:なるほど。

北川原:今映っているソルフィアっていうプロジェクトも北杜市で、これは15haぐらいのフラワーパークをもうちょっと良くしようよっていうので。これも大学が関与して。こういう芸術文化特区プラス木造特区って映ってるけれど、あの、えーっと、この北杜市でですね、なんかその美術系の大学、音楽系の大学なんかが集まってフィールドキャンパスみたいなのを作っていったらいいなって、そんなことを考えているのと、環境がとても素晴らしいので、木造でそういうキャンパスを作っていけたらいいなって。それに特区というのをつけたのは、資金調達とか特例とかでですね、法規的に緩和してもらうとか、結構真面目に考えていてですね。それで、木造のミラノでやったやつなんかも、さらに発展させて。まちの中にも点在させていきながら、その周辺に大きなフィールドキャンパスを展開していくと。ということで、構想をこれから考えようというところです。

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