AAF ： それでは、皆さまお待ちかねのことと思います。これより2012年・最終年度・第2回目の建築レクチュアシリーズ217を始めさせていただきたいと思います。司会をさせていただきます、AAFの田中天と申します。どうぞよろしくお願いします。
この企画は、大阪を拠点に活動をされている建築家の芦澤竜一さんと平沼孝啓さんのお二人がモデレーターとなり、2ヶ月に1回、夜7時から開催していく連続の建築レクチュアです。毎回、ゲスト建築家の方にお越しいただき、建築への思想や設計の手法、建築をはじめだしたきっかけ、作品へのアプローチなどの「作家思考性」を探ると共に、より本音でこの場でしかお聞きできないお話しをお聞きしようと、2年前の2010年より3年計画でスタートしました。
これまで、1年目は関西を拠点に活動する若手の建築家の方、2年目は全国で活躍する芦澤さん、平沼さんと同世代の建築家の皆様をお招きしてまいりましたが、3年目となる今年、いよいよファイナルシーズンを迎え、世界で活躍される建築家の方々をお招きしていく予定です。
本年、第2回目の本日は、大変なご活躍で今の建築界に大きな影響を与えておられる、建築家の青木淳様をゲストにお迎えしております。
まずは、本日のモデレーター、芦澤竜一さん、平沼孝啓さんにご登場いただきます。芦澤さんは1971年神奈川県生まれ芦澤竜一建築設計事務所主宰。主な作品にセトレチャペルや水都大阪水辺の文化座などがあります。平沼さんは1971年大阪府生まれ。平沼孝啓建築研究所主宰。主な作品に時間の家や東京大学くうかん実験棟などがあります。皆様どうぞ拍手でお迎えください。

平沼 ： みなさん、こんばんは、平沼です。

芦澤 ： こんばんは、芦澤です。よろしくお願いします。

平沼 ： 今年2回目、いよいよ青木さんがお越しになってくださいました。前回の妹島さんもそうだったのですが、今回もこのためだけに来てくださって、さっき来られたばっかりなのですけど最終の新幹線でお戻りになるということで、ちょっと時間がきゅうくつなのですが、皆さんよろしくお願いします。

AAF ： さて、皆様も良くご存知かと思われますが、まず青木淳さんのプロフィールを簡単に説明させて頂きます。建築家、青木淳様。1956年横浜市生まれ。東京大学大学院修士課程を修了後、磯崎新アトリエに勤務。「面白いことならなんでもしよう」と1991年に青木淳建築計画事務所を設立。その通りこれまでの作品は住宅、公共建築、一連のルイヴィトンの店舗に代表される商業設計など多岐に渡り、独特な設計手法を見出されています。それでは本日のゲスト、青木淳様にご登場いただきます。皆様どうぞ拍手でお迎えください。