芦澤:こんばんは芦澤です。
平沼:こんばんは。僕たちはよく知る谷尻さん簡単に皆さんに自己紹介をお願いしてもいいですか。
谷尻:はい。谷尻といいます。よろしくお願いします。広島と東京に事務所がありますが、スタッフは広島でしか採用しないことにしています。今は月のうち東京20日、広島10日のような生活をしています。というよりも、うろうろ旅人のような生活をしながら仕事をしています。
芦澤:そうでだったのですか。何故、広島でしか採用しないのですか?
谷尻:東京だと人が来やすいのか、たくさん応募が来るのですが、気合いが入ってないように感じるんですよね。
芦澤:なるほど。やっりぱわざわざ広島まで来いということですね。
谷尻:(笑)そうです。そうやってフィルターかけておけば、引っ越してきて自分の、こう、今ある環境を捨ててでも、やりたい仕事を、優先して来てくれているってことなので。
平沼:そういう事務所、昔、伝説のような話しで大阪にもありましたよね?
芦澤さん行かれていた事務所もそうでしたか?
芦澤:そうですね。(笑)
平沼:この写真は僕たち3人が写っているのですが、二宮さんという大阪の建築家の先輩が音頭をとってくださって広島に連れていってくださって撮ってくれた写真なのです。20代の頃の写真ですかね?
谷尻:よく見つけられましたね。(笑)はい。20代です。
芦澤:谷尻さんは20代かもしれないけど、俺ら少しジェネレーションちょっと違うんだよ。
谷尻:えっ、でも3つぐらい上ですよね。
芦澤:今、おいくつですか?
谷尻:39です。
芦澤:じゃ、3つだね。
平沼:これ2003年の写真ですよ。
芦澤:我々32、3じゃないか。
平沼:(笑)谷尻さんはなんとなく幼い顔をされている。僕たちが広島に遊びに行って、広島に若くて活きのいいのがいるから、「ちょっと広島建築ナビゲートしろ!」みたいなこと先輩がいって、来てくれたのがこの谷尻さんです。
谷尻:1日うろうろ、いろんなのを見て回りましたね。
芦澤:本当にいろいろ見せて頂きました。
谷尻:懐かしいですね。
平沼:もともと何故、建築をやろうと思ったのですか?
谷尻:それはですね。僕、高校生の頃、洋服のことで頭がいっぱいで雑誌とか見ていると、
センスのいい人とか居るじゃないですか。その人が着ているものにとても興味を持っていたのです。でもだんだんと、その人が聴いている音楽とか、住んでいる部屋とかが雑誌で所々紹介されてくる。。それで徐々に、その人や服の背景に興味が行き始めていったのです。そうすると、家具にイームズが置いてあったりして興味をもって調べていくと、そのイームズが建築を作っていたりして、そういうところから興味が始まったんじゃないかな、と思っています。
芦澤:独立して建築を始めたのも早いですよね?
谷尻:26でした。
平沼:その頃、僕たちをナビゲートしながら、車の中でずっと電話で話していましたね。
芦澤:クライアントと?
平沼:きっとクライアントだったり施工者だったり。きっと独立されて2,3年経っていたものですから、もういくつかのプロジェクトを手がけられていて、「僕のも見てください」って言われて、僕たちは、「そうなんや、ほな見よっか。」って言いながら連れられて行ってみたら、「おおっ、ちゃんとつくってる」とみんなびっくりして。(笑) きっと当時はそんなのでしたよね。
谷尻:はい。(笑)そんなのでした。
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