安藤:だけど住まい手は良いと言って住み続けて下さっている。。そして、あの家に住んでみたい。あの家に一度、訪れてみたい。あんな家をつくってもらいたい。という依頼がまだまだくるのです。先ほど、日本橋の家のクライアントがこの会場に来ていました。日本橋は極小の間口3mです。中に入れてくれますから、皆さんぜひ一度、日本橋に行ってみてください。
平沼:はい。ぜひ、訪れたいです。
安藤: 体験されていないと幅3mの家で出来るのか?と思われる方もいます。一応2mでもできますよ。より住みにくいだけですが。(笑) でも敷地が小さいのは仕方ないのだから、その条件の中で勝負しないといけません。実際に行っていただいたら解るのですが、やっぱりギリギリの状態のおもしろい建築をつくりたいと思っています。
そしてもう1つ、建築はメンテナンスが必要です。やっぱり手を入れないといけません。10年経ったら10年分必ず汚れますからね。 昔、六甲に集合住宅を斜面につくりました。 この建築の中間層を新たに買われた方がいるのですが、今、私たちが改装しています。これはまた面白い仕事です。改装というのも、面白いなぁと最近感じています。あらたな世界感になりますね。
結局、私は「そこへ行ってみたい」というものをこれからもずっとつくりたいと思っています。元気な間はね。元気が無くなったら引退して、事務所閉鎖です。
平沼:えっ、本当ですか?
安藤:そりゃもう辞めます。しんどくなったら辞め。
芦澤:えー、本当ですか?
安藤: その方が良いでしょ?
平沼:そんなことはございません。(笑) もう楽しくて、もう延々お聞きしていたいのですが、安藤さんそろそろ会場からも2名ほど、ご質問をいただいてもいいですか。
安藤:これだけの人数がいる満員の会場だと、手を挙げにくいね。(笑)
芦澤・会場:(笑)
平沼:貴重な機会ですから、ぜひ勇気をだして手を挙げてください。 |