| 平沼:こんばんは、平沼です。217らしくない?すばらしい会場ですね・・・(笑)  芦澤:こんばんは、芦澤です。よろしくお願いします。今日この会場、初めて見ました。すごいですね。(笑)  平沼:ね、普段は映画館や落語や演劇の舞台として、使われているそうです。 今日のこの会場には400名くらいの方たちがおられますか?
 AAF:はい。今日の会場は満席で、このシアターの外にもたくさんの方たちテレビモニターをみていらっしゃいます。  平沼:ありがたいです。 そして僕たちはこのレクチュアシリーズをもう、30回近くやらせていただいているのですが、芦澤さん。僕ら皆勤賞で、普通は1回くらい休むことがあってもいいくらいなのに、なんて楽屋で話していて、でもちゃんと来ていますね。(笑)  芦澤:ね。でもそういえば、1回だけ休みそうになったことありますよね。  平沼:アハハ。そうでしたね。(笑)でも、ゲストの方たちがきちんと来てくださいますからね。 今日もどうぞよろしくお願いします。
 AAF:はい。それでは今日のゲスト建築家。西沢さんのご紹介を簡単にさせていただきます。1966年東京都生まれ、95年に妹島和世さんとSANAAを設立。現在は横浜国立大学大学院で教鞭をとられております。それでは、西沢さんにご登壇いただきます。皆さま、盛大な拍手でお迎えください。  会場:(大拍手)  芦澤平沼:こんばんはー。よろしくお願いします。  西沢:こんばんはー。西沢です。こちらこそ、よろしくお願いします。  AAF:それでは進行をモデレーターのおふたりにお願いします。               平沼:はい。今日はどうぞよろしくお願いします。西沢さん、簡単に自己紹介をお願いしてもよろしいですか。  西沢:はい。僕は、東京の辰巳という湾岸エリアに事務所を借りて、主に建築の設計をしています。普通のオフィスではなく、倉庫みたいな場所で、中を塗装だけを行った大きなワンルームのような事務所です。天井高がとても高くて大きな模型を作れるような倉庫に、少し説明がややこしいのですが、僕の師匠である妹島和世という女性の建築家と共同で設計を行う共同事務所と、妹島さんの事務所、そして僕の事務所。つまり3つの事務所が同居しながら設計をしています。  平沼:あの辺に川があるのですね? 西沢:はい。運河があるのです。引っ越した当初は、「やっぱり海が近くにあっていいね」なんて言っていたりしたのですけど、東日本大震災があって、あの日を境に価値観が変わって、今はみんな怯えています。(笑) 最近は少しずつそんなことも忘れてきましたけれども、運河に面しているのは、もともとは運河から物を搬入して道路に出していたという物流倉庫だったところです。 |