2 1 7[ nie - ichi - nana ] 第9回

日 時 :2011年 11月 25日 PM 7:00〜
会 場 : インターオフィス大阪支店 / ショウルーム

ゲスト : 小嶋一浩 赤松佳珠子
対 談 : 芦澤竜一 平沼孝啓

芦澤  :  みなさまこんばんは。芦澤です。

平沼  :  平沼です。よろしくお願いします。今日は今年、何回目でしたか?

芦澤  :  4回目ですね。今年度は全部で5回やるのですが、今日は4回目です。
前回は西沢大良さんにお越しいただいて、おもしろいお話をいろいろ聞かせていただきました。

平沼  :  おもしろかったですね。

芦澤  :  今回はまた、全然違うと言いますか、僕らが学生の頃、それまでは、個人の建築家が活躍していた時代だったと思うのですが、例えば、安藤忠雄さん、伊東豊雄さん、そういう個人名がずっと出ていた作家の時代にボーンと出てこられて、ユニットのチームで、恐らく大学を卒業されてすぐに、シーラカンスをつくられて・・・

平沼  :  原研(東京大学 原研究室)時代じゃないですか?

芦澤  :  そうですよね。氷室アパートメントとか、うわ、かっこいいなと思って見ていました。

平沼  :  そうですよね。

芦澤  :  その後、SDレビューをとられて。

平沼  :  たぶん、ピースセンター(大阪国際平和センター・ピースおおさか)のコンペをとられたのがきっかけとかじゃないですか?

(小嶋  :  そうです。)

平沼  :  そうですよね。大阪の方たちはよくご存知だと思うのですが、森ノ宮にある、あの作品を学生のときにつくられていて。

(小嶋  :  うんうん。)

芦澤  :  まだご紹介もしていないのに、向こう側で相づちだけ打ってくださって(笑)。

平沼  :  すみません(笑)。とにかく、僕などは、すごく憧れた国内の建築家の一人で、こんな風に建築家になっていかれるのだなと思っていました。それから、住宅だけじゃなくて、公共施設の設計をされるようになりましたよね。

芦澤  :  はい。

平沼  :  あんなご活躍の仕方を、僕は下敷きのように置いて、僕もやりたいなって思ったことがあります。夢をたくさん与えてくださった建築家だと思っているので、実は今日はちょっと緊張しています。

芦澤  :  はい。では、ご登場いただきましょう。みなさん拍手でお迎えください。シーラカンスアンドアソシエイツトウキョウ(CAt)の小嶋一浩さんと、赤松佳珠子さんです。どうぞよろしくお願いいたします。

小嶋  :  こんばんは。よろしくお願いします。

赤松  :  よろしくお願いします。

芦澤  :  よろしくお願いします。僕、この最初の部分が不慣れで、いつもうまくいかなくなるのですよね・・・すみません。
まずは、私の方からお二人のご紹介をさせていただきます。
小嶋一浩さんは、1958年大阪府生まれ。84年東京大学大学院修士課程修了。同大学院博士課程在学中の86年にシーラカンスを設立されました。赤松佳珠子さんは、1968年東京都生まれ。90年日本女子大学家政学部住居学校卒業、シーラカンスに入られました。
はじめに、お二人から簡単な自己紹介をお願いいたします。

小嶋  :  はい。小嶋です。改めて、よろしくお願いします。途中から大阪弁になってくるかもしれません。もともと枚方(大阪府枚方市)の出身で、予備校を経て、5年間くらい京都にいて、それからあとはずっと東京です。学生時代に、年に1回くらい長い旅行をして、年に1つくらい 原広司さんと一緒に海外のコンペとか展覧会をやっていたら 辞められなくなってしまって、6年間も大学院にいて、いまさら就職でもないだろう、と言って始めたのがシーラカンスです。だから、若いときの仕事は大阪 のプロジェクトが多かったのですが、だからといって大阪で事務所 を開いて20代で建築家ですと言っても、誰にも 相手してもらえないだろうし、設計料を値切られるだけだから、東京から来ていますって言った方が絶対いいだろうなと思って、東京でやっています。

芦澤  :  なるほど。そういう理由だったのですね(笑)。

小嶋  :  そのままCAtとして事務所名 についています(笑)。

芦澤  :  はい。ありがとうございます。では、赤松さんもお願いします。

赤松  :  はい。赤松です。よろしくお願いします。大学4年生の時に、実はシーラカンスでアルバイトをしていました。その当時はわりと集合住宅とか、ピースセンターとかを設計 していたので、面白そうだなと思って、アルバイトを していて、しばらくして、就職希望です、と言って入ったのがスタート ですね。日本女子大を卒業する時に、そういうふうなかたちだったので、私はいちばん最初のスタッフではないのですが、かなり初期の頃にシーラカンスに入って、以来、 そのまま続いて、いまはこういうかたちになっています。

小嶋  :  補足で説明すると、赤松と僕はビジネスパートナーです。海外に行って「パートナーです」と紹介すると、プライベートのパートナーと間違えられるということから厳しく指導されて、ビジネスパートナーということにしております。

赤松  :  「しております」というか、そうなのです。はい。

小嶋  :  あ、そうです。はい。

芦澤  :  なるほど。(笑)

平沼  :  シーラカンスをつくられたのが1986年ということですので、もう25周年ですか?

小嶋  :  名前を付けたのは85年ですね。氷室アパートメントがSDレビューに入賞したときです。 けれども、去年は周年行事を何もせずにやり過ごしてしまいました 。

赤松  :  そうでしたね(笑)。

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