平沼:ありがとうございます。安藤さん、最後の質問をさせてください。これからの時代を担う、若い人たちも多く会場におられます。「建築家」とは、どんな職業ですか?

安藤:どの職業も一緒でしょうが、建築家は特に責任を持てるかを問われる職業だと思います。小学生の頃、育ての親であった祖母から良く言われました。「約束は絶対に守れ。責任は必ず持て」。同時にいつも祖母に言われていたのは、「人間ですから、そろばんが大事です。」そろばんと現代風に言うと、お金の話しじゃないかと思われますが、「人生のそろばん」です。「人生を計画する」というそろばんが大切です。そのためには人に礼儀正しくすることも大切です。

東大に勤めていた頃、1日、約5時間も授業をやっていると、その間に、そーっと出て行きます。「どこいくのや」と聞くと、「トイレ行きます」程度。さすがに携帯電話をかけにいく人はいなかったように思うのですが、電話をかけに行く間に面白い話を逃したらあかんと思う人だけに教えなあかんね。ここの会場の人、優秀やないですか、誰も出ていかへん。

平沼:いや、ほんとうに優秀ですね。

安藤:ね、なかなか優秀や。

司会:お時間がいっぱいになりました。はい、安藤先生、芦澤先生、平沼先生ありがとうございました。

安藤:ありがとうございました。皆さん、長いことありがとうございました。
芦澤さんも成長して、よかったです。

芦澤:いやもう、感無量です。ありがとうございました。

会場:(大拍手)

司会:安藤先生、芦澤先生、平沼先生、ありがとうございました。
心苦しいのですが、それでは、本日、ゲストに来てくださった安藤先生に、まずはここで、ご降壇していただきます。みなさま、大きな拍手でお見送りください。
本日は、ありがとうございました。

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